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欲という病

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  「足るを知る」と言ったのは老子(ろうし)である。  プレステが欲しい。switch(スイッチ)が欲しい。そうだろうか。  たしかに、欲しかった。欲しくて、欲しくて、たまらんかった。だけど、ないならないで、ないのが当たりまえで、やってこれてしまった。  そりゃゲーム機だから、なくても生きていけるのは当たりまえだ。  だが、わたしが買えなかったのは、ゲーム機だけでない。この4年間、服も買ってない。そろそろ下着が何点かダメになりそうなので、もうちょっとしたら買わないといけないが、まだいける。  食料品は、買わないと餓死するので買うが、生命が維持できればいい。高いものはいらない。高いものとは、高級品ということではなく、たとえば菓子パン1個を買おうとおもえば食パンが1袋買えるので、菓子パンは「高いもの」である。  漢方薬を1回ぶん買うお金があれば、「ほぼ漢方薬」であるカレー粉(ルウじゃないよ。ウコンとスパイスをブレンドしてある粉)が数年ぶん手に入るので、漢方薬は高級品である。  これらすべて、なくても、こと足りている。  てか、足りていると知ってから、クローン病が治った。  すなわち、「足るを知る」。なるほどねえ。  さらに孟子(もうし)は、 「心を養うは寡欲(かよく)より善(よ)きはなし」  と言っている。  こっちは「足るを知る」よりももっと積極的なニュアンスがある。心を成長させようとおもうなら、なによりも役に立つのが欲を抑えることだと。なので老子の、なんとなくあきらめの境地っぽいところから、もっと踏みこんで、「欲しい」という心を自らすすんで捨てていこう! というスローガン的な言葉である。  うん。そう。そうなのだ。それは、たしかに、そうなのだ。  何もいらなかったなあ。何にもなくても生きていけるんだなあ。それで何も困ることはないんだなあ。あのまま「欲しい、欲しい」の心が燃えあがっていたら、たぶんまだクローン病は治っていない。足るを知る。そのとおり。知るべきである。  だけれども、なあ。  そうはいっても、おれ、なあ。  プレステもswitch(スイッチ)もやりたくないわけじゃないんだよぉぉぉぉぉ(w)  じゃなきゃこんな記事書いてねぇぇぇ。  前回もちょろっと触れたが、文化への関心がまったくなくなってしまうと、よくない。仕事に支障がでる。好奇心を失うと脳も衰える。ニ

鏡の中で暮らしてたらゲーム卒業してた

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  プレイステーション3が欲しかった。  ゲーム機である。  発売は2006年。ときあたかも爆発的ヒットとなった任天堂のゲーム機「Wii(ウィー)」とほぼ同時に現れ、現れたはいいけど、Wiiの影に隠れるかたちとなってしまい、あんまし話題になんなかった悲運の機種だ。  買ってあげたい。  って、なんで上から目線なんだって話だが、このプレイステーションのシリーズは、初代機の登場もすごかったがそれに続く「プレイステーション2」への進化もすばらしく、2世代つづけてヒットした。ところが「3」は、あんまし、そんなに、んーこれどこ変わったのう? 的な、マニア以外にはいまひとつ訴求力に欠ける商品だった。「プレステ2あればいいじゃん」的な。  買ってあげたい。  おれ、マニアなんで。  でもプレステ2あるし、買ったばかりのWiiもあるし。うん。とうぶん、いらんわ。となった。  いっぽうそのころ、クローン病はいちばん苦しい「底」に向かい始めていた。ぱぱっと治しちゃおうと思っていた計画は大幅に外れ、さんざん書いたとおり毎日38度の熱、30回から40回の下痢、おしりに5つの穴があいてウミが流れ激痛で座ることもできず、ほぼ寝たきりになった。  本を読んでも頭に入ってこないので、ぼーっとテレビを見ているしかない。かすかに元気なとき、とっくに飽きたWiiをいじるくらいしか、まったくもって楽しみがなかった。  プレイステーション3を買いたい。いまこそ。  しかし、クローン病も底なら、貯金も底をついていた。  さんざん書いたとおり漢方薬どころか日々の食費に困っていた。どこをどう削れば生活できるだろう。  娯楽費なんて真っ先に全切りしている。  ゲーム機はおろか、マンガ本も買えない。レンタルすらできない。ああ、「ジョジョ」の続きはどうなっているのだろう。「キングダム」はどのへんまで話が進んだのか。読みてぇ。 「よし。漢方薬が買えるようになったら、マンガをレンタルしよう。そしてプレイステーション3を買ってやる……ッ」  病気は治らなかった。ますますひどくなっていく。  金欠もおさまらない。貯金はゼロどころかマイナスに。  読者さんがじりじり減る。  もとから友達がいないのに引きこもっているから完全に「ぼっち」。  遠ざかっていく。何もかも。  わたしはクローン病を治すなんて言っているけど、もしかしてこの

セロトニンと殿様のカゴ

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  あなたは今、しあわせであろうか?  なんていうと宗教の勧誘みたいだが、いや、そうじゃなくて、実感の話だよ。  しあわせ、な、はずなのだ。  あなたは今、むかしの殿様以上の暮らしをしているからである。  江戸時代まで、最高の乗り物といえば、「かご」だった。殿様くらいしか乗ることができない。しかし、長い道中、狭い箱の中は手足をじゅうぶんに伸ばすこともできず、夏は蒸し風呂、冬はスキマ風、長時間ゆらゆら揺られ、これは何の罰ゲームですかという乗り物だった。  ところがあなたは自動車に乗っている。マイカーは持ってないよという人も、タクシーを呼べばサッと高級車が運転手つきでやってくる。数千円で、殿様もびっくりのご身分が味わえる。  食事にしても、きょうのあなたの「いつものごはん」は、王侯貴族のごはんである。あーまたきょうもこれか、というその食事を、かつての庶民は一生あこがれ、いちども口にできずに死んでいた。  他にもあなたは、雨つゆしのげる家があり、水道から世界一きれいな水がどばどば出て、銀行口座を持っている。  ここまでの条件がそろっているのは、地球を100人の村とすると1人だけである。  で、しあわせでない。  言われてみれば、なるほどたしかにしあわせなんだな、と頭ではわかる。だが実感がない。しあわせの手ごたえ。が、ない。  ないはずだ。人間の欲望にはキリがないのだから。  車に乗れるのなんて当たりまえだろとなってしまうと、もうそれは幸せの要素ではない。もっといい車に乗っている人をみるとそわそわしてくる。幸せどころか、苦しみのタネだ。  現代はスマホなどという珍妙なアイテムもある。これも殿様が見たら腰を抜かす道具だ。かごの中でこれがあったらさぞ退屈がまぎれたのにと地団駄踏むだろう。殿様どころか、わたしの実家の老父母が見てもたまげるアイテムである。パソコンの仕事をしている私でさえiPhoneが登場したときは驚いたものだ。  で、いま、そのスマホを指でチョンチョンしながら私たちは「退屈だ」と言っている。  この世で最も不幸な人は感謝の心のない人である。  しあわせという感情を生物学的にいうとセロトニンの分泌といえる。セロトニンは副交感神経が優位のときに出て、脳にしあわせ感をもたらす。ストレス状態では交感神経が興奮しているのでセロトニンが出ない。しあわせを感じない。セロトニンが

寿命が延びる健康法、存在しない説

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  さて私は難病が治ったところで、これから何をしたいかというと、健康法ではない。  え? ちゃうのん?  うん。  まあ妥当に考えればだね、このまま健康法の先生になるのが、ビジネスとしては成功するとおもうよ。「難病が治った私が、その方法を伝授します!」と。でも。  それはメルマガ創刊のときにしたかったこと。20代でしたかったことなのよね。  なにしろ1年で治そうとしてたからね。「わたし、クローン病治します!」と1年計画を発表し、公開実践したのがメルマガの始まりだった。その1年後から先生をやろうと思ってたのだ。  それが、クローン病、思いのほか手強く、てか、あのころナメすぎてただけなんだが、つまり人生というものをナメていた、若気の至り、バカげの至りだったのだ。  クローン病が手強かったのではなく、わたしが手強かったのだ。クローン病を治すのではなく、わたしのバカを治さねばならなかったのだ。  それに20年かかったー。わら  さて、なのですでに予定が大幅に遅れているのである。  健康法にばかり時間をかけてもいられない。  健康法をしているあいだにも、命はすり減っているのだ。  たとえば1分実行すれば2分寿命が延びる体操があるとする。これは果たして2分の命を得たことになるのか。 「新品のスマホが実質0円!」  なんて広告がある。実際にはお金がかかる。2万円で端末を購入すると翌々月にポイントが2万円ぶんつきます、というのがパターンだ。しかも期間限定ポイントだったり用途限定ポイントだったりする。先に2万円払ったものが、価値を減らされて一部が戻ってきたにすぎない。  健康法を1分間実行したということは、寿命を1分使ったのだ。それで2分の寿命を得たとしても、「実質1分」である。  だがこれだったら、それでもおトクだ。1分寿命を延ばし続けていれば、人は死なないことになる。  だが人は必ず死ぬ。  ということは?  寿命が延びる健康法なんて存在しない。  1分実行して1分以上の寿命を得ることは不可能だ。じわじわ減る。  1分実行してちょうど1分寿命が延びる体操なら、収支はプラスマイナスゼロ。  30秒延びる体操なら、マイナスである。  健康法のメルマガでこんなこと書いていいのかよとわれながら思うが、事実なのだからしかたがない。  さあ、困った。  健康法、どうする。  ながらでする。

ワンちゃん、つらいかい?

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  交通事故にあった犬が動物病院に保護された。脊椎(せきつい)を損傷しているので、もう一生歩けない。  たまたま病院に取材に来ていた雑誌記者が、その犬をみつけると、犬は目をキラキラさせた。すり寄って来たそうな動作をするが、歩けない。 「この子はいま自分のことをどう思ってるんでしょうね」  たずねると、医師は答えた。 「なんとも思っていませんよ。動物には現在しかないので、未来を悲観したりしません。未来のことを思い悩んでクヨクヨするのは人間だけです」  難病が治るように生活していて、なにがつらかったって、未来が見えないことである。  このやり方で、治っている人はいっぱいいるのに、なんでわたしは治らないのだろう。もしかして、わたしだけは助からないのではないだろうか。助かるとして、10年後なのか。20年後なのか。50年後、は、もう墓の下だ。それまでに治るのか。1日30回、ほとんどトイレで過ごす人生は、人生といえない。だったらわたしは、人生が始まらないまま、人生が終わるのか。  つらいのは肉体の苦痛よりも、この精神の苦痛である。  1日30回、トイレで過ごしながら、ワンちゃんを思った。歩けなくなったワンちゃん。  ワンちゃん、つらいかい?  ワン。(いいえ。)  そっか。わたしは、ワンちゃんよりも、人間ができてないんだな。犬を見習って、もうちょっと人間として成長しよう。  これが、今の自分なんだ。まちがいのない現実なんだ。受け入れるしかないんだ。  わたしは「必ず治します!」なんてメルマガを書いて、がんばってきた、つもりだが、現実を受け入れなかっただけではないのか。  難病のわたしは、本来のわたしではないと。  わたしは、わたしに戻るために、わたしではない今の状態を治さなければならない。そう思ってなかったか。  これじゃ私を否定してることになるじゃないか!  今は、これが、私なんだ。難病・クローン病のひと。それが、私。むかしのことは知らん。いまは、これが私。未来のことも、知らん。私は、私。難病でない私も私。難病の私も私。  私が難病。難病が私。  だったら、このままだったとして、これはもうしかたがないのだ。  だが、たどり着きたい場所がある。  東京に行きたいなら、東京に向かって歩けば、徒歩でもそのうち着くだろう。  方向性だけ、ちゃんと持っておけばいいんじゃないか。  だい

お金がないと病気は治せないのか?(なわけない)

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  ああ、こんな馬鹿が、食事をいただけるなんて。 合掌。 いただきます。 おいしい……。 ありがたい……。 ごちそうさまでした。 合掌。  高価な食べ物なんて、いらなかったんだ。まして、高価な薬も。  難病が治るには 〈体へのアプローチ〉 と 〈心へのアプローチ〉 が必要だった。 〈体へのアプローチ〉については前回までに書き終えた。 ここからは 〈心へのアプローチ〉 を書いて、連載を終わろう。 「これが最後の注文だ」  漢方薬がないと治らない、と思っていたころである。  1年もすれば終わるだろうとたかをくくっていた高額な漢方治療は10年に及び、貯金が底をついた。  それまで甲田光雄先生の青汁をつくる会社がスポンサーになってくれていたが、甲田先生が亡くなって、スポンサー料もなくなった。  もう薬が買えない。それどころか、食費をどう削ろうかと頭をかかえた。  この状態で漢方薬をどう手に入れたらいいのか。 「カネを稼ぐしかない、か」  つぎの注文は、お金をつくってからだ。  お断りしておくがこの考えはまちがいである。薬はいらない。お金もいらない。だがわたしはまだそれに気づいていない。薬がないと治らない。だからお金がないと治らないと思い込んでいる。  治療を再開するにはお金を稼がねば。  とはいえ、どうする。  家から一歩も出られない。  おしりが痛くて、「ちょっと座る」ことができないのだ。この不自由さときたらない。なってみなければわからない不自由さだ。社会は「座る」という動作が誰でもできる前提でつくられていた。できない私は、バスにも乗れない、映画も見れない、食事する場所もない。外出できない。そもそも家でもほぼ寝たきりでいるしかない。できることといえば、腹ばいになってパソコンをさわることくらい。もちろん、仕事もそれで。  コロナで日本じゅう巣ごもりになる前から、わたしはずっとこんな生活をしていた。最先端の流行を先取りしていたのである 笑。  そして絶えまなく痛みが襲う。毎日38度台後半の熱がでる。ちょっと休憩、なんて言わなくても1日30回、ほぼ1日じゅうトイレ休憩だ。  どうやって仕事する?  カネがないと治らないのに。(←まちがい) 「1日5分、クリックだけで日給1万円!」  そんなウェブ広告が目に入るようになった。  詐欺である。そんなの、あるわけない。  このキャッチ

愚かな私が18年かけて難病が治って分かったこと

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 ついに18年前の当初のもくろみどおり、甲田式の食事で難病を治すことにわたしは成功した。  これは褒められたことではない。  甲田光雄先生と松本仁幸先生、2人の天才に出会いながら、やっとか。むしろ劣等生どんだけ。  だがこんな愚か者でも治ったことは、後進の人にとって大いに意義がある。  ここに行き着くには、基本となる甲田光雄先生の食事と、そして甲田先生が解明できなかった難病の原因と完治の方法すなわち松本仁幸理論が必要だった。  2人の天才の理論、どちらが欠けてもだめであった。  そりゃどんな理論? てのはやめときましょうね。いつまでもメルマガが先に進まん。また電子書籍にしますからー。きょうは、それは知ってるって前提で。  ざっくりとだけいうと、甲田先生は「食事で治る。薬はいらない」。松本先生は「漢方薬と鍼灸で治る。食事は好きにすればよい」という理論だ(めっちゃざっくり)。  だが漢方薬と鍼灸は、必要不可欠ではなかった。  食事だ。食事がすべてなのだ。  薬よりも食品がだいじなのである。  はっきり、わかった。まず食事。病気の治療は、ここに全集中すべきである。  薬は、いらん。あるにこしたことはないが。  むろん免疫を殺すニセ薬は「ダメ。ゼッタイ」だが、免疫を助けてくれる正しい薬も、極論、いらん。  食事にしっかりと投資をし、それでもお金に余裕があるなら、補助として薬も買えばよい。なくていい。  正しい薬とは、具体的には漢方煎じ薬と抗ヘルペス剤のことだ。これらがあれば苦しみは減る。だが苦しみなんて耐えればいい、こちとらカネがねえんじゃという人は、なくていい。  だいじょうぶ。治りましたんで。  わたしが松本理論を知ったのは、甲田先生が他界されて途方にくれていたときだった。  甲田先生のご存命中、わたしの食欲は、抑えよう抑えようとすればするほど、暴れるばかりで、こんなことでは一生かかっても治らないのではないか、どうすればいいのだろうと思い悩んでいた。  わたしは甲田療法失格なのだ。  そんなとき、松本理論を知り、これしかないと、一時は思った。ガマンしていた食べ物を思い切り食べ、わたしは幸せを感じた。  だが幸せはただちに苦しみになった。1日30回の下痢地獄である。しかし半年や1年の辛抱だ。耐えていた。それが10年近くに及んだ。  甲田先生の療法だけで治る人もいた。松本先

白血球の育て方

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 そのむかし、人は病気の原因を祟(たた)りと信じていた。治す方法はお祓いだった。きえーっ! あのぅ、治りませんが。ではお布施の額を増やすがよかろう。きえーっ!  現代では、人は病気の原因をウイルスまたは狂った免疫と信じている。治す方法はウイルスか免疫を殺すことになっている。えいやっ! あのぅ、治りませんが。ではお薬の量を増やしてみましょう。えいやっ!  今も昔も迷信ほど恐ろしいものはない。  病気とは異物にたいする免疫の正常な反応のことである。治す方法は免疫力を高めることである。言いかえれば、白血球を育てることである。  まずこれを知らないことには始まらない。  では。  白血球を育てるにはどうすればいいか? この疑問がおきて初めて治療が緒(ちょ)につく。  白血球は異物があると強くなる。異物といえばウイルスも異物だ。だが危ない異物だ。安全に白血球を鍛えるのには向かない。そこで出番なのが、飲んでも人体の栄養にならない木の皮や草の根っこ、そう、漢方薬である。それと直接体に入れる異物である鍼(はり)、そして安全な軽いやけどによって皮膚じたいを異物にするお灸である。  せっせとやった。いや、そうとう手抜きした。でも、つねに痛みと発熱でうなっているわりにはよくやった。けっこうがんばった。  が。 「おれには効かない……?」  5年、6年やってもリンパ球の数値が上がってこないのだ。  リンパ球は白血球チームのなかでも特に重要なメンバーである。チーム編成のうち、このメンバーが30~40%になっていると難病は治る。治療を始めたとき、わたしのリンパ球は13%。死にぎわの老人の数値だと言われた。そして漢方と鍼灸を5年、6年やって、いちばん上がったときで21。その数値がでたのも始めてすぐのことで、あとはずっと15から18のあいだを停滞していた。 おかしいな。この治療を半年、1年やって治っている人がいっぱいいるのに。なんでだろう。  時間がかかっているだけだろう(手ぇ抜いてるし)。  だが7年、8年やって治らず、さすがに、考えた。  これは……クローン病のばあいは、状況が少々ちがうのではないか?  免疫力を高めるとは白血球を育てるということ。白血球はタンパク質である。  ――材料不足なのでは?  クローン病のわたしは、ふつうの食事をしているとほとんど栄養にならない。食べても食べても、1日

最速でカゼが治る方法、難病が治る方法

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 カゼと、難病の治し方は、何がちがうか。  何もちがわない。同じである。  カゼも難病も体で起きていることは同じだからである。  カゼは、コロナというカゼもそうだが、カゼのウイルスという異物が勝手に侵入して「ここはオレの家だ!」とふざけたことを言っている状態である。「ちがいます。私の家です。出ていってください」と言えばよい。ただ彼は脳みそが無いので、話してもわからない。話せばわかる、と言って殺された気の毒な首相がいたが、どうしても話し合いが通じない相手がいる。人間世界では、こんなやつとはとにかく離れることである。だがウイルスはすでに私の体を家として居ついてしまっている以上、追い出すか殺すかするほかに私の生きる道はない。「では気の毒ですが、死んでもらいます。」と、免疫は泣く泣く刀をふるうのである。人は、ときには泣いて馬謖(ばしょく)をさえ斬らねばならぬ。いわんや私の命がかかっているときに、殺すのは善だろうか悪だろうかと考えてはおれない。ウイルスくんごめんね。きみは悪くないよ。でも私は生きたい。さらば。  カゼならこれで1週間もありゃ治る。免疫、つまり白血球たちが、ウイルスを殺すことを決断してからやり遂げるまでに、それくらいの時間がかかるからだ。  ところが、これを短縮する方法があるんだ。  知りたい?  ふふふ。それはね……。   〈断食〉 です。  白血球は忙しい。いままさにウイルスという異物を片づけることに全力をつかっている。  いま彼らによけいな仕事を振ってはいけない。「白血球くーん、電話とってー」うるせぇおまえがとれ。  つまり食事という異物を入れるのは彼らによけいな仕事を振ることにほかならない。  食事が異物? そうですよ。私の細胞以外のものは、白血球にとって異物なんです。  食事というのは、毎日まいにち大量の異物を体に入れている行為である。きれいさっぱり消化吸収できてしまえばいいが、そんなことが可能な食品はない。必ずゴミが出る。うんちになってぜんぶ出るわけではない。体じゅうにゴミが残る。  白血球は毎日まいにちこのゴミ収集もしているのだ。いやこれが白血球のいちばんの仕事なのだ。  ウイルスの掃除はその片手間にやらなければいけないのだ。  じゃあ、カゼ、早く治すには?  そうですそうです、食べない。断食これすなわち最強です。  ただし1週間もの断食はカゼのウ

食事だ。食事がすべてなのだ

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 「週刊少年ジャンプ」でいま看板マンガの1つになっているのが『僕のヒーローアカデミア』である。  主人公は、これまでのヒーローものの概念を覆し、物語の最初でいきなり最強の能力を手に入れる。ところが、それを使いこなす体ができていない。得た能力が使えない。それを体力の向上に応じて、5パーセント、10パーセントと能力が解放されていく、という斬新なシステムを採用している。  わたしはクローン病を治す物語の最初で、いきなり甲田式健康法という最強の能力を手に入れた。しかしそれを使いこなすだけの心と体ができていなかった。  のちに知った松本医学にしてもそうである。現代医学すべてを凌駕する最強の治療法だ。  しかし。  やってみてわかった。わたしはいきなり最強パワーを手に入れたが、体がまったくできていなかった。  これらを使いこなすには、まず体をつくらなければいけなかったのだ。  松本医学は漢方薬と鍼灸によって免疫力を上げ免疫に病気を治させる方法である。免疫力を上げるとは具体的には白血球の力をつけることである。漢方薬は内部から、鍼灸は外部から刺激して白血球の量を増やし質を高める。白血球はタンパク質でできている。タンパク質をつくる体力がなければ、いくら漢方薬を入れても鍼をやっても、白血球をつくることができない。免疫力は上がらない。  であれば、まず始めにやらなければいけないのは体力づくり。体づくりであったのだ。  では体は何によってつくられる。  食事をまず最優先で大切にすべきだったのだ。  持てるパワーを全振りしなければならないのは食事に対してであった。漢方薬ではなかった。サプリメントではなかった。考えられる限り最良の食事を用意する。まずこれをこそ全力を傾けるべきであったのだ。  ほかに何をやっても、ムダ、とは言わないが限りなくムダに近かった。  食事だ。食事がすべてなのだ。  治るための最後のピースとしてユーグレナはぴったりハマった。  59種類の栄養が良かったのか。パラミロンが良かったのか。そうなのだろう。だが。  なによりだいじなのは、これが 〈食品〉 だということである。  「クローン病を治す」と決めてからきょうまで、さまざまなことをしてきた。このサプリメントがいいよと言われれば飛びつき、いっこうに体調に変化がなく、ダメだこりゃ次いってみよう、で次もダメ、次もダメ、高価なも

人生に必要なのはおいしい豆腐と少々の塩だ。いやたっぷりの塩だ

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 きょうは、ゆるっと、お便りコーナー♪  メールを2通ご紹介します☆ 松井さん このたびは、僕の質問をメルマガで取り上げて頂き、本当にありがとうございました。スピルリナとエビオス錠、ユーグレナの違いが明確にわかりました。 確かに、甲田療法だけでは栄養が足りず、僕もサプリ以外に柿の葉茶も飲んでいたし、塩も必死でとっていましたが、あれも結構つらかったのです(^_^;) これからは、松井さんを参考にして、僕もグリーンポットに切り替えたいと思います。本当にありがとうございました(^_^) (Yさん)  うれしいお返事、こちらこそありがとうございます^^  健康体なら厳しい食事で栄養は足りるんですけど、不健康だから甲田療法をするわけで、しかもその不健康は、わたしが食事にだらしなくて招いたもので、それを厳しい食事で治そうとしても、いつまでもできないので、いつまでも治らなかったー。  甲田療法は完璧。でも、やる側に問題アリアリ。  そんなわたしも、塩をとるのだけは、苦にならなかったです。  なにしろ出て行きますからね。1日30回、塩水を排泄しているようなものでした(笑)。あのときは塩が欲しくてしょうがなかったなあ。  でも、なるほど、ふつうのひとにはタイヘンですね。  甲田先生は、塩は毎日8グラム ※ とるようにおっしゃってます。たしかに8グラムってけっこうな量だ。  わたしこれ、計ってたわけじゃないですけど、いまでも計ってませんけど、 「塩はとりたいだけとってよい」  というのだけ実行してました。8グラム、計ってはいなかった。  ……ん? やっぱこれも実行できてなかったってことか(笑) ( ※ 書籍によっては7グラム以上とか約10グラムと書いておられます)  治ってみて思うのは、塩は、必死でとる必要はないが、カラダが欲しがる量はとるべきだってことです。  塩が足りないことで体に起きる不具合は、 ○意欲減退する ○体内の水の循環が悪くなる ○甘いものが異常に欲しくなる ○胃酸の原材料が塩なので胃酸がつくれず消化が悪くなる ○なので食欲が落ちる ○そりゃダイエットにいいじゃんと思いきや必要な食欲までなくなる ○体を動かすがおっくうになる ○筋肉を動かすのに塩が必要なのでますます動きたくなくなり、ボケを早める  などなど、いかに塩分制限がおそろしいかわかります。老人に好きなだけ塩を

この道わが旅 ~ユーグレナ編エンディング

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 ここに、わがサプリメント放浪の旅は終わった。 そしてこの旅の終わりは、クローン病と歩んだ道の岐路でもあった。 さようならクローン病。 こんにちはグリーンポット。  だがしかし。いまのわたしにはこのサプリ、まあサプリというより食品であるが、すこし贅沢である。  もともとお金がなくなって、青汁の代わりをどうしよう、何かおトクなものはないかと探していたとき出会ったものだ。これまでさんざん試したものに比べたら高くないが、いまのわたしには安くはない。導入をめちゃくちゃ悩んだ。  1ヵ月飲んで結論しようとおもった。  で、1ヵ月後。 「いやこれがいちばんコストパフォーマンス高い食品だわ」  薬事法の関係であまり大きな声では言えないが、クローン病が治った食事でいちばん大きかったのは この石垣島産ユーグレナ〈グリーンポット〉 である。  個人の感想です♪(←薬事法対策)  2年半、青汁を飲まず野菜も食べず、すこぶる元気だ。健康オタクになって20年、いろんなものを試してきたが、これでもうサプリを探すのはやめである。  ありがとうこの道。さようならわが旅。  では! ここで! クローン病が治った松井の食事(個人の意見です♪)を紹介しようッ。  【 松井のこんなんで治りましたけどメニュー 】 ・朝 水をたくさん飲んだあと、コーヒー1杯(飲む直前にドリップしたもの) ・午前10時ごろ (夏)トマト1コ (冬)りんご小1コ、大なら半分 食べない日もあり。 ・11時ごろ コーヒーもう1杯、たまに緑茶に変更 ・昼食直前 石垣島産ユーグレナ〈グリーンポット〉2粒 ・昼 食パン2枚+黒ねりごま少々+塩、 アーモンド数粒、 豆乳300ミリリットルくらい ・夕食直前 石垣島産ユーグレナ〈グリーンポット〉1粒 ・夕 カレーパスタ改 (材料:スパゲッティ乾めん〈ブイトーニ〉、高野豆腐、カレールウ、オリーブオイル、塩、しょうゆ、カレー粉、昆布粉、黒こしょう) ・夕食後 麹〈酵素ポット ※ 〉2粒 ・寝る前 体調によって〈NS乳酸菌〉週に1粒飲むか飲まないか(めっきり出番が減りました。) ・1日を通して 水1.5~2リットル  ウケる。あれほど厳格にやっていたとき、いややろうとしていたとき、まったく治らず、金銭的に行き詰まって手抜きしたら治った。  思うに治療そのものがストレスになっていたのだ。  最低限必要

でもなんでカプセル?

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 家の中でみる黒いG。ヤツに出会いたくなければ、何はともあれ掃除である。茶色いヤツは家のどこかに巣をつくっている可能性が高いので駆除が有効だが、黒く光る彼は野外に生息し、虫を追って家に入ってくる。そして「おっ、ここエサあるやん」と思うと住み着いてしまう。タマネギの皮、落ちた髪の毛が特に大好物だ。そしてAmazonから届いていつまでも置いてある段ボールに卵を産む。日々これらの除去につとめよう。  腸も掃除がたいせつである。悪玉菌が好む環境にしないことである。  石垣島産ユーグレナは栄養豊富なだけでなく、腸の掃除屋・パラミロンが有害物を吸着して外に出してくれる。  ここでメールを紹介します♪ ユーグレナ購入しました。 ただ、有害物質を吸着するということは有用栄養物質も吸着しますよね。食物繊維についてはいつもその点が疑問でした。 (Sさん)  おおっ、そういわれてみれば。  実感としては、悪いものだけ出て、良いものは吸収できているかんじではありますけどね。栄養状態をしめす血液の値も、そのへんの健常者よりもいいくらいですし(アルブミン4.6)。難病のやみあがりでこれは、ありえないです。  なので私は、結果オーライだからよし、と継続してるんですが、おたずねの疑問を考察してみました。  うーん、たぶん浄水器のしくみではないかな。  有名どころの浄水器なら「指定有害物質の17物質を除去!」と、たいていの商品がうたっています。  それでいて、「必要なミネラルは残します!」といっている。  なぜそんなことができるかというと、たとえばサッカーボールをシュートぉ! するとゴールキーパーのうしろにあるネットに引っかかりますが、ピンポン玉はすり抜けます。  大きいサッカーボールが有害物質、小さいピンポン玉がミネラルです。  毒物のトリハロメタンの化学式はCHCl3で、必要なミネラルであるマグネシウムはMgです。分子の大きさのちがいは一目瞭然です。  浄水器の中はミクロの網の目が張りめぐらされていて、毒物は大きいから引っかかる。ミネラルは小さいからすり抜ける。  ユーグレナの体を構成するパラミロンも、浄水器みたいな網の目でできています。  てことは、これと同じことが起こってるんじゃないかな?  有害物質は大きいからパラミロンのフィルターにからまって取れなくなる。栄養素は小さいからからめ取れない