健康業界は生命の歴史への不敬を知れ
おっ、松井さん執筆再開するんだね。
いえまだです (^^;)
このまえ出版しましたでしょ。1冊の本を制作するというのは大仕事で、いろいろそっちのけにしたツケが回っておりまして。それらに1つ1つ対応中なのでもうしばらく待っててね。
ということで こんにちは。松井です。きょうはなぜ久しぶりに書いているのかというと……
例の健康食品騒動で思うところがあるからです。
マスコミの論調としては、小林製薬の対応の遅さ、機能性表示食品のルールがガバガバ、サプリ被害の報告義務を定めた法律の不備などが言われていますが、問題はそこじゃない。
ほとんどのサプリは特定の成分を異常なまでに濃縮したものであること。問題はこの1点にある。
化学合成したサプリメントは論外ですが、たとえ天然由来でも特定の成分を抽出してしまっては薬といっしょ。
天然由来なら体にいいと思ったら大まちがいだ(なんなら麻薬なんてみんな天然由来)。
人類が誕生して200万年たちますが、こんな不自然なものを食べ始めたのはここ数10年のことです。なぜ人類はこんなことを始めたのか。
思い上がってるから。
人間は自然界をすべて科学で分析し、利用できるとうぬぼれているからです。
逆でしょ。利用させていただくんでしょ。
例えば、わたしが愛飲するユーグレナは5億年前、カンブリア紀に誕生したものです。つまり5億年のあいだ、虫や魚や鳥たちが食べてきた。壮大な実験をしてきてくれているのです。
この5億年の積み重ねを、いち企業の研究室で再現できるか。
食品だけを摂取していれば、今回の悲劇は起きなかった。歴史の積み重ねの上に生かしていただいていることを忘れなければよかった。
サプリをとるのであれば、その中身は食品そのものを錠剤なりカプセルにしたもの(濃縮していないもの)に限るべき。
かくいう私もサプリメントをずいぶん渡り歩きましたが、けっきょく食品に落ち着いた理由はここにあります。
では、またそのうちにー。
(次回更新日未定)
◆編集後記
野菜ジュースにしても「1日分の野菜」はあまり飲むべきでないと考えています。そもそもおいしい? あれ。普通の野菜ジュースのほうがいい。